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運動習慣のある小学生のプロテイン摂取

スポーツ選手や筋力トレーニングする方が、プロテイン製品を補給することは、珍しく感じなくなってきました。種類も増えて、「朝食時」「食後」「運動後」「就寝前」「ダイエット」など、シーンに合わせたプロテイン製品が出ています。最近小学生の我が子がスポーツを始めました。高学年の保護者から、「筋肉をつけたい」「そろそろプロテイン飲ませた方が良いのかな」等の声を聞いて、プロテイン製品の必要性は、子供世代にも広がっているのだと実感しました。中学生が、オリンピックで金メダルを獲れるアスリートに育っているのですから、小学生から体作りは大事ですね。今回は、運動習慣のある小学生のプロテインについてまとめました。

プロテインとは?
日本語でたんぱく質です。食事の中では、おもに肉、魚、卵、大豆、大豆製品で摂取できます。
しかし、食品は一つの栄養素のみで構成されているわけでありません。例えば、肉はたんぱく質の割合が多い食品であって、炭水化物、脂質、水分、ビタミン、ミネラル(カルシウム、鉄等)も含みます。
市販されているプロテイン製品も同じです。ただ、高たんぱく質であり、炭水化物や脂質を調整しているため、余分なカロリーを抑えつつ、効率良くたんぱく質を摂取出来るものです。子供の成長に必要なカルシウムやその吸収を高めるためのビタミンⅮ、マグネシウムを含んでいる商品もあります。

たんぱく質の働き
筋肉の合成や血液の材料になる他に、酵素やホルモンの生成、免疫力を高める働き、体液の調整に役立っています。筋肉を育てるだけでなく、成長が著しい小学生には大切な機能ばかりです。
アスリートやボディビルダーの方は、身体を動かした後、筋肉の損傷が大きいため、早く修復させるためにプロテイン製品を摂取しています。たんぱく質は、日々体内で合成と分解を繰り返しているため、毎日毎食摂取する必要があります。市販のプロテイン製品も食品の一部であるため、薬のような即効性は期待出来ません。継続して適量摂取する事で効果が表れてきます。

たんぱく質利用効率について
たんぱく質が体内で機能するにあたり、単独で働くわけではなく、他栄養素の力も重要になります。たんぱく質利用効率と言い、研究において、十分なエネルギー量やそれ以外の栄養素を十分に摂取している事が、たんぱく質の利用効率を高め、不足状態では利用効率が下がると言われています。

たんぱく質の必要量はどのくらい?
たんぱく質が体内で機能するにあたり、単独で働くわけではなく、他栄養素の力も重要になります。たんぱく質利用効率と言い、研究において、十分なエネルギー量やそれ以外の栄養素を十分に摂取している事が、たんぱく質の利用効率を高め、不足状態では利用効率が下がると言われています。

体重別エネルギー消費量










表のエネルギー量とたんぱく質量は、一日分のため一食あたりは、数値の1/3量を目安にします。 まずは、子供が充足出来ているかを見極める事が大切ですね。
摂取した栄養素が体で機能して筋肉の材料になっているかは、体重の増減でも把握することが出来ます。成長が思わしくない場合、体重が減少する場合は、運動量に対して食事量が不足している可能性もあります。学校で定期的に行われる身体測定の結果で、順調な成長をしているか確認が出来ます。

目標量以上の摂取の必要はあるか
研究は進んでいるものの、上限量を明記出来るほどの科学的な所見は出ていません。しかし、たんぱく質の摂りすぎは、大人になってメタボリックシンドロームや代謝の変化で腎機能に影響が出る可能性は示唆されています。そのため、目標量の上限を目安にした方が良いです。

市販のプロテイン製品をどう使えば良いか
ここまで触れている部分では、効率良くたんぱく質を摂取できて、それ以外の栄養素についても、調整・強化されているため、成長の手助けになるとは思います。子供用のプロテイン製品も作られています。利用に適した場面としては、食事で不足を感じている場合、食事と同じタイミングで摂取。練習前のおやつ代わりに摂取や、試合の日は、お昼時間がずれてしまう事もあるため、空き時間に補食として摂取するのも良いです。しかし、寝る間際など夜遅くは、体内時計の観点から、胃腸を休ませる時間帯になるため避けた方が良いです。
粉末のプロテイン製品orサプリメントだけでなく、ゼリー飲料、乳製品、シリアルバー、クッキー、粉末スープ、ドレッシング等、たんぱく質を強化している食品は様々あります。普段よく食べる物の種類を替えてみるだけでも、たんぱく質は強化出来そうです。

食事での工夫
平日の昼食は、ほとんどの学校で給食を食べている子が多いです。 学校から配布される献立表には、一食あたりのエネルギー量、たんぱく質量、塩分量が表記されている場合があります。残さず食べていれば、年齢に見合った栄養素が充足出来ている事になります。子供が残さずに食べているか、時々聞いてみる事も大切です。
学校給食食事摂取基準





次に、食生活でたんぱく質を増やしたい方に、たんぱく質含有量が多い食品を、摂取しやすい目安量でお示しします。
たんぱく質含有量一覧表


























献立のメインメニュー(主菜)からのたんぱく質摂取に加えて、小鉢料理(副菜)や間食などに上記のようなたんぱく質食材をプラスすることも良いでしょう。
食事は、家族や友達と囲む楽しい時間である事、成長著しい小学生には、食品にどんな栄養素が含まれていて、身体にどんな働きがあるのか学ぶ時期でもあります。まずは食事でしっかり栄養を摂る事が大事です。
サポートする方は、美味しく楽しい食事作りに加えて、子供がスポーツで体も心も成長出来るように、縁の下で支えていきましょう。

参考文献:日本人の食事摂取基準(2020年版)

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